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あなたに知ってほしい生理のはなし: 生理のこと、どう思ってる?

生理に関するお話です!♡

生理について聞いてみた!

生理について、身の回りの人はどう思っているだろう?ということで、現役大学院生の男女に質問してみました!ご協力いただいた皆様、本当にありがとうございます!

セックス的男性の場合

〇高校時代に生理の授業がなかったが、噂では知っていた。恋人に「今日生理できつい」と打ち明けられて向き合うようになった。

〇前の彼女は毎月「何をしてもうまくいかず、明らかに機嫌が悪い時期」があり、お互いに困っていた。しかし「ルナルナ」(月経周期を知らせてくれるアプリケーション)をスマホに入れてからそれが完全に彼女の生理周期に重なっていることが分かり、本人も不調の原因が分かって気が楽になったようだった

〇男性である自分は経験することがない痛み、わずらわしさだと思うので、パートナーに生理が来るたびに男性に生まれてきたことに対する罪悪感を感じます。ただでさえ男性であることに大きなアドバンテージがある社会なので、勿論根本的な格差是正を目指すことを前提としてですが、少なくとも生理用品は無償化するべきだと思います。

〇大事な家族やパートナー故に、体調などが不調な時支えてあげたいので、生理期間、あるいは生理前だと教えてもらった方が分かりやすい。でも、言われてからではなく、男性側から察して行動したほうが良い気がする。

〇数年前、研究室の留学生の先輩(女性)と雑談しているときに、「体調が悪くて、生理周期がおかしくなっている」と話されたときに、男性とでも生理の話をするのか…と衝撃を受けた記憶があります。海外ではわりとオープンに話すのかなという印象を受けました。その後、研究室の日本人女性2名が加わり、生理の時されたら嬉しいこと(温かい飲み物をあげるなど)を教えていただきました。時間がたった今でも鮮明に覚えています。いつかそのようなことがあったら手を差し伸べたいです。

〇男性含めてみんなで生理について学ぶことで理解が深まるし、よりオープンな場で話がしやすくなると思います。男女に別れて第二次性徴について学んだとき、男子チームでは生理の話については殆ど触れられなかった。こうやって男女に分けて授業を受けると、「男子は生理について触れるべきではないのでは?」と思ってしまいます。

〇男性も生理について学ぶべきだと思うが、内容と講師は慎重に選んだ方がいいと思う。(女性が不調の時に「生理のせいでしょ」と言いかねない男性が急増しそう)

〇生理が不快かと言われると、不快というより「(男性が)触れにくい話」「そもそも触れていいのか」が分からない。

セックス的女性の場合

〇中学生の時から生理痛がひどくて、学校を早退する日もありました。当時は婦人科に行くのが気恥ずかしかったので、市販の痛み止めを飲んで耐えていたのですが、大学生になって友人の紹介で病院に通い、今は薬を飲んでだいぶ症状が軽くなっています。もし生理に悩んでいる人がいたら、躊躇せずに病院に行ってみてください。

〇生理が来たら「しょうがないな~」という気持ち。少なくともテンションが上がることはない。

〇大事な用事の時に生理中だと100%のパフォーマンスが発揮できていない気がして悲しい

〇高校では「生理になったからナプキン貸して~」でキャッチボールみたいにナプキンが飛んできました。

〇生理になってきつくなったら、パートナーに支えてもらえると嬉しい

肉親には言いづらい。パートナーは場合による。生理に対する理解があれば心を許せるし、からかってくるか「すぐなおらないのか」と言われれば期待するだけ無駄だと思う。

生理が来たら来たで症状が不快だし、来なかったら来なかったで不安になる。

〇学校を休むほどではなかったが、常時下腹部の痛みが気になる

〇月経カップはちょっと気になっている(お金の節約になりそう)。

男性陣も生理について学んだ方がいいと強く思う。男女とも双方の身体について理解を深め、その知識をアップデートすることで、生理について正しい知識がないことで引き起こされるトラブルはかなり減少すると思う。特に避難所で生理用品はぜいたく品と見なされ供給が遅れた、というニュースを見ると、行政の意思決定を担うポストにいる人に生理の知識がないことで日常生活のいざこざ以上の問題が引き起こされていると感じる。

おまけ:男子校の場合

東京都の男子校である正則学園高校では、生理を学ぶ特別授業が開かれました。この授業は宝島社の「もっと話そう!ハローフェムテック」の一環です。生理や性感染症の知識にまつわるクイズをしたり、生理用品を手に取ったりする時間もありました。生徒からは、「生理の話題はこれまで下ネタの雰囲気が抜けなかったが、いい機会になった。性教育は小学生からやるべきだと思う」との声も上がりました。授業を実施した教員は、女性のパートナーを得たり、働いたりするときに異性を思いやれる存在になってほしいとのことです22

筆者もこういった授業には賛成です。特に実際に生理用品を触ってみるというのはなかなかない体験ですから、彼らにも大人になってからでなくヤングアダルト世代でこういった教育を受けることによってより心にのこる授業になったと思います。

結局何をどうすればいいの?

上記の生理に関する意見を見て、貴方はどう思いましたか?

筆者は女性なので女性側の意見はわかりますが、男性がどう答えてくるかドキドキしていました。

保健の授業も別々、「生理に触れてはいけない」といった暗黙のルール、生理用品はぜいたく品など…。

旧体制の生理教育から脱し、生理に関する教育の教材から考え直すのも手だと思います。漫画から実写映画化された「ツキイチ!生理ちゃん(作:小山健)」は、突然「来ちゃった」と言ってやってくる「生理ちゃん」や「PMSちゃん」と女性、あるいは女の子がどう向き合うかが描かれています。「せいよくくん」というキャラクターも男性側にやってくるので、女性が男性側の意見や気持ちを理解するのにも役立つのではないかと思います。生理についてYouTubeでお話ししていらっしゃる方もいますね。

「ツキイチ!生理ちゃん」や動画はあくまで例ですが、男性も女性も等しく相手側の心や体を理解することが必要なのではないかと思います。

生理という話題については、日本だけでなくイギリスやアメリカでも50%弱の女性が「恥ずかしくて話しづらい」と回答しています。これは、一般に話しづらいとされる「性行為」「政治」よりも話しにくい話題です。これほどまでに根強く、世界では生理についてはタブー視されてきたのですね。

また、以前述べたPMDD(生理と病気 参照)については、協力してくださった男女全員が「知らない」もしくは「PMSの強いバージョン」と答えました。PMSの方が認知度が格段に高かったです。

筆者の友人のバイト先の方のエピソードなのですが、ある女性パートさんに「今日生理でおなか痛いんだよね」と言われた男子学生が、あとから「セクハラされた」と言っていたと聞きました。生理の話題をオープンにするという目標を掲げると、それをよく思わない方もいます。十人十色の感じ方があっていいと思いますが、ではそれを丸ごと抱え込む解決策があるかといわれると少し考えてしまいます。