Skip to Main Content

あなたに知ってほしい生理のはなし: 生理用品の種類

生理に関するお話です!♡

ナプキンだけではない生理用品

生理用品は、紙ナプキン、布ナプキンが有名ですが、これらだけではありません。

※ナプキンについては、こちらのリンクからどうぞ。https://sweetcotton.jp/blogs/blog/10009

そもそも「ナプキン」という言葉は日本では戦後から使われ始めています。これについては、以下の「アンネナプキン」で見ていきましょう。

ドイツ語で「綿球」「止血栓」を意味する「タンポン」(膣内に挿入して経血を吸収する)という言葉は、ナプキンよりも前に西洋医学と共に日本に輸入されてきました。

※タンポンについては、こちらのリンクからどうぞ。https://www2.unicharm.co.jp/tampon/guide/illust.html

また、「生理用パンツ」として使われるサニタリーショーツは、経血の漏れを防ぎ、体内への器具挿入が不要で、抗菌加工によって再利用が可能です。特許取得済みの吸水技術によって、ショーツのクロッチ部分はタンポン1本分から4本分の経血を吸収することができます。

※サニタリーショーツについては、こちらのリンクからどうぞ。https://www.gunze.jp/kigocochi/article/1k202103-01/

筆者も、サニタリーショーツを履いたうえでナプキンをつけていますが、安心感が違います。勿論、こまめにナプキンを取り換えることを怠ってはいけません。

コラム:アンネナプキン

1960年代、日本人女性の体に合った紙製品の生理用品が普及すれば、女性たちは月経時をもっと快適に過ごせるし、水洗トイレも使用後の脱脂綿を捨てることで詰まらない、と考えたのは坂井夫婦でした。二人はまず会社を作ることにして、出資リストを作成しました。他の会社が出資に踏み切れないなか、ミツミ電機会社の森部一氏(九州帝大滑空研究所出身!)が出資に賛同しました。彼は「第二の松下幸之助」と呼ばれる新進気鋭のワンマン社長で、夫婦の生理用品の話を聞き、「生理用品市場は実はもっと大きい。もっと大きな計画書をつくり、社会に貢献しましょう」と語りました。ある男性社員は女性たちの生理をできる限り再現しました。なかでも女子トイレに忍び込み、「汚物入れ」から脱脂綿を拾ってきたときには、他の男性社員はその強烈さに一斉に異様な嘆声をあげて目を背けてしまったと言います。

かくして、坂井泰子氏を最適任者と見た森部氏の部下は、弱冠27歳の泰子氏を生理用品会社「アンネ」の社長にしたのです。彼女は「若くて、美人で、悪ずれしていない」ところが会社の社長として注目を集めるだけでなく、「生理用品の湿っぽさを爽やかに吹き飛ばす芳香剤」と評され、消費者受けしました。「アンネ」という社名を決めたのも泰子氏です。当時、といってもほんの少し前ですが、生理は社会の片隅に残された母子伝承の暗い陰鬱な流れであり、女性同士でも口をつぐまなければならない女性の業の歴史でした。アンネはこの「生理」を日の下に引き出そうとしており、女性の持つ長い歴史と対面します。やり方を一つでも間違えば、女性の羞恥を刺激し、反感を買い、心ない男性の冷笑と侮蔑の前に、女性を更に畏縮させる結果になりかねない、大変デリケートな分野でした。因みに「ナプキン」という名前は、当初「パッド」と呼ばれていたものを、意味が「あてがう」だったために、いかにも汚れ物を覆い隠す感じがしていたところ、アメリカでは「サニタリーナプキン」と呼んでいるとわかり、清潔な感じや語呂の良さによってつけられました。こうして1961年、アンネ株式会社が設立されました。

アンネ社はまずモニターを募集し、聞き取り調査を行いました。パッケージのデザインは、まるで洗練された菓子箱のよう。女性が買いたくなるような製品づくりを一番に考えました。そこで問題になったのが、「ゴム引きパンツ」です。このころの女性たちは、生理に備えて、布製のショーツの股の部分にゴムが貼ってあるという黒いゴム引きパンツを着用していました。しかしこのゴム引きパンツは、蒸れる・かぶれる・爛れるという装着感の悪さに加え、いくら快適なアンネナプキンができても一緒に使えば意味がなくなるのではないかと危惧されました。そこで新たにネットショーツを作り、アンネナプキンと同時発売することに決まりました。

元祖のアンネナプキンが今の使い捨てナプキンと違うのは、「水洗トイレに流せる」という部分でしょう。実際アンネナプキンは紙綿でできていたので、トイレに流すことが可能でしたが、後を追ってきた他社が水に流せないナプキンを多数輩出したので、結果水洗トイレを詰まらせることになったために、アンネナプキンも、「水に捨てる小さな肌着」というキャッチコピーを使えなくなりました。そこで、水には流せない、現在普及している使い捨てナプキンの原形は、1961年にアンネ社が完成させたのです。アンネナプキンは売れに売れ、製造ラインが増えると更に売れました24