女性の中には、生理が来るだいたい7~2日前から下腹部や腰が痛みだす「生理痛」が来る人がいます。
生理痛の痛みは人それぞれです。少しも動けないような人もいれば、頑張れば走れるという人もいますし、全く痛みがない人もいます。因みに筆者は下腹部をハンマーで殴打し続けられているような痛みです。
中でも、学校や職場に行けないほど痛みが強く、下腹部痛の他に腰痛や頭痛、吐き気、下痢やめまいなどの全身症状を伴う場合は「月経困難症」と呼ばれます。
鎮痛剤が絶対に効くということはありませんし、眠気を伴うこともあるので、「この薬があれば絶対に大丈夫!」ということはありません。いろいろ試してみて、自分に合うものを探してみましょう。また、痛み止めのお遣いを頼まれた方は、どの薬かも合わせて確認しておきましょう。(勿論、なんでもいいから!という方もいらっしゃいます)
生理痛への対処の仕方は、上記のような鎮痛剤の使用の他、低用量ピル、漢方薬があります。筆者は大学入学前、ピルを使うと重い副作用が出る場合があるとお医者さんに言われたので、まずは鎮痛剤を試しましたが、効かなかったので他県にある漢方薬を扱う病院に連れて行ってもらっていました。しかしこれも思ったほど効かず、病院でのたうち回って救急車で高速道路を使い自分の家の近くの救急病院へ行ったことがあります。はじめて高速道路を救急車で走りました。
大学に入って使っているのは低用量ピルですね。(完全にではありませんが)生理痛が軽くなることが多く、また生理が来る時期がわかるのが個人的には良い点だと思います。
身近な方が生理痛になったら、温かい飲み物や腰・背中をさすってあげてリラックスさせてあげてください。それだけでも女性は安心すると思います。
「PMS」という言葉を知っていますか?
PMSとは、生理前に3~10日の間続く精神的あるいは身体的症状で、月経開始とともに消失するものを言います。正式名称は「月経前症候群」、Premenstrual Syndromeの略です。
「なんだか調子が悪いなあ」と思った方が、あとから気が付く症状でもあります。
症状は多岐にわたり、精神神経症状として情緒不安定、イライラ、抑うつ、不安、眠気、集中力の低下、睡眠障害、自律神経症状としてのぼせ、食欲不振・過食、めまい、倦怠感、身体的症状として腹痛、頭痛、腰痛、むくみ、おなかの張り、乳房の張りなどがあります15。
子宮内膜症とは、本来は子宮の中にある子宮内膜組織が、子宮以外の場所で女性ホルモンに反応して増殖や出血を起こす病気です。その子宮内膜症のおよそ90%の患者さんが生理痛をうったえています。病気が進行すると、生理痛がだんだん強くなって、生理でなくても下腹部痛や腰痛を起こすようになり、患者さんの半数が不妊となります19。
この症状に当てはまる人は、ぜひ検査を受けてください。
PMSの中でも特に心の不安定さが際立って強く出てしまう場合は「月経前不快気分障害(PMDD)」と診断されます16。PMSに比べて知名度が低いです。
筆者の場合はおそらくPMDDが強いです。普段よりも気持ちが落ち込みます。
いかがでしょうか?一つでも自分にあてはまるのでは、と思われた方は、産婦人科等を受診してみましょう。
「月経が始まれば落ち着くから」「辛いのはみんな同じ」と、月経前の不快な症状を我慢する必要はありません。人によって症状はさまざまです。