日本におけるシャープペンシルの歴史を語るにあたっては、避けて通ることのできない本があります。
その名は、『シャープペンシルのあゆみ』。
日本シャープペンシル工業会が、設立30周年を記念して、1995年に刊行した書籍です。
草創期の日本のシャープペンシルについて、極めて貴重な証言が記録されているこの本。
是非とも読みたいと九大図書館のサイトで検索してみましたが……見つからず。
なんと国立国会図書館にも蔵書がありません。
諦めかけたその時、とある場所で本書を読むことができる、という情報を手にしました。
東京・表参道にあるおしゃれスポット、文房具カフェです。
というわけで、
文房具カフェに行ってまいりました!!
文房具が使い放題なこちらのカフェ。
それ自体として大変楽しかったのですが、目的を見失うわけにはいきません。
『シャープペンシルのあゆみ』が読みたい旨をお伝えし、ソーダフロートを注文しつつしばらく待っていると、店員さんが本書を持ってきてくださいました。
堅牢な深紅の表紙に力強い文字が踊る、美しい装丁……。
(ここで本書の表紙をお見せできればよかったのですが、なんと感動のあまり、写真を撮ることを失念しております。)
ゆっくりとページを開くと、そこに記されていたのは、時代に翻弄された「シャープペンシルのあゆみ」と、ある男の奮闘でした。
(なお本項目でも、日本におけるシャープペンシルの歴史に限定して記述します。)