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★歴史から見た文房具 〜九大で買える鉛筆・シャープペンシルのすごさについて〜: 3.シャープペンシルの歴史

私たちの創作を支える、文房具。その歩みを遡ると、熱いドラマが見えてきました。身近な働き者のすごさを、主に歴史の観点から眺めたガイドです。

はじめに——文房具カフェへ

日本におけるシャープペンシルの歴史を語るにあたっては、避けて通ることのできない本があります。

その名は、『シャープペンシルのあゆみ』

日本シャープペンシル工業会が、設立30周年を記念して、1995年に刊行した書籍です。

 

草創期の日本のシャープペンシルについて、極めて貴重な証言が記録されているこの本。

是非とも読みたいと九大図書館のサイトで検索してみましたが……見つからず。

なんと国立国会図書館にも蔵書がありません。

 

諦めかけたその時、とある場所で本書を読むことができる、という情報を手にしました。

東京・表参道にあるおしゃれスポット、文房具カフェです。

 

というわけで、

 

文房具カフェに行ってまいりました!!

 

文房具が使い放題なこちらのカフェ。

それ自体として大変楽しかったのですが、目的を見失うわけにはいきません。

 

『シャープペンシルのあゆみ』が読みたい旨をお伝えし、ソーダフロートを注文しつつしばらく待っていると、店員さんが本書を持ってきてくださいました。

 

堅牢な深紅の表紙に力強い文字が踊る、美しい装丁……。

(ここで本書の表紙をお見せできればよかったのですが、なんと感動のあまり、写真を撮ることを失念しております。

 

ゆっくりとページを開くと、そこに記されていたのは、時代に翻弄された「シャープペンシルのあゆみ」と、ある男の奮闘でした。

 

(なお本項目でも、日本におけるシャープペンシルの歴史に限定して記述します。)