医療ドラマでよく出てくる除細動器(DC)とここ数年で私たちの周りにも普及してきたAED。
この2つは何が違うのでしょうか?
実は、2つとも機能的には同じで、痙攣している状態の心臓に対して電気刺激を加え、
正常な動きに戻すための医療機器です。
AEDは公共の施設など人が集まる場所に設置されていることが多く、
持ち運びしやすいように小型化されています。
医療についての知識がまったくない人でも使用できるように、
コンピュータが倒れているひとの心臓の動きを
自動解析し、除細動(電気刺激)が必要であるかや、
その強さをコンピュータが決め、必要なエネルギーを充電し、電気刺激を加えられるようにします。
一方、除細動器(DC)は医療現場のみに設置され、心電図をみて電気ショックが必要か、
どのくらいの強さを加えるかを『人』が判断します。
どちらの装置も最終的に電気刺激を加わえるためのスイッチを押すのは『人』ですが、
除細動器(DC)については医師のみが使用できます。
また、除細動器(DC)は医師の判断で360Jもの大きなエネルギーを出力できるのに対して、
AEDは150J(小児で50J)までのエネルギーしか出力できません。
もちろん大きなエネルギーを加えると体の負担も増えるため、医療従事者以外が使用する可能性のあるAEDについては
安全が考えられ今の出力エネルギーが用いられています。
次のページからは、一般の人でも使用可能なAEDについて解説していきます。