医学Cuterの従野です。
私の普段の読書法や論文の読解法について簡単に述べさせてもらいます。
①読書法について
小説やエッセイを読むときは、私は特別な読み方をせず、頭から順に全文読み進めます。理解できなかったところは、数回繰り返し読んでそれまでの流れを整理した後に、次のパートへ進むことにしています。
調べ物をする際に専門書などを読むときは、まず自分が欲しい情報がどこにまとめられているのかを知るために目次に目を通します。もちろん、書物全体を読み込むことで勉強にはなりますが、時間に限りもあるので最低限必要な情報を拾い、追加で補足などを知る必要がある場合は、読む範囲を広げていく、という方法を取っています。
②論文読解について
英語の論文読解については、少しパラグラフリーディングと似たような手法をとっているかもしれません。まず、その論文が自分が読むに値するものなのかを判断するために、タイトルとAbstract(要約)を読みます。この時点で
⑴精読する(Material and Methodまで理解しようと試みる)、
⑵ざっくり読む(研究全体の組み立て方・流れだけ理解できればいい)、
⑶Abstractのみ読む(あまり内容に興味が湧かない場合)
といった判断をします。
(1)の精読する場合は、Abstractの次にIntroductionを読みます。Introductionを読みながら、その分野では「これまでに何が分かっていて、何が分かっていないのか」を把握します。それからResultsのタイトル、図(大事!!)を見ながらその段落で著者が主張したいことを認識します。だいたい各段落の最初の1文には、その段落で何を明らかにしたいのか、どういったアプローチで解明するのかが簡潔に書かれていることが多いです。Resultの本文に目を通すのはもちろんのことですが、結果を解釈するにあたって、図の下に書かれている小さい文字の説明部分(Legend)にかなり重要なことが書かれていることもあるので、細かいところですが理解するようにしています。Resultに書かれている実験がわからない場合は、Materials and Methodsを読みます。読みやすい論文は、章ごとの繋がりが滑らかで、実験の流れがスルスルと頭に入ってきます。最後に、Discussionを読んで、著者たちがその論文で明らかにしたこと、さらなる改善が必要な点などについて整理します。
(2)のざっくり読むときは、Abstract→Introduction→Results(図、章の小見出し)→Discussionといった流れで目を通します。この場合は、Resultsの本文やMaterials and Methodsまでは読まないことが多いです。
人によって適切な読書法はそれぞれ異なると思いますが、少しでも参考になれば幸いです。