らせん状に弯曲した剛直性のあるグラム陰性の桿菌で、らせん回転を持つのが特徴。
ヒトに病原性を示すのはCampylobacter。
因みに、微好気性菌というのは増殖に3~15%の酸素を必要とする菌のことです。
◆Campylobacter と Helicobacter の共通点◆
微好気性でオキシダーゼテスト陽性
糖類を分解しない(酸化も発酵もしない)
運動性である
選択培地はスキロー培地
Helicobacter pylori
単極に数本の鞭毛があり、活発に運動する
ウレアーゼ産生
健常者での保菌率も高い
胃前庭部への菌の感染により、胃炎を引き起こす。長期間感染は胃癌のリスクを高める。
◆H.Pyloriの検出〜尿素呼気試験〜◆
13Cを結合させた尿素を経口投与すると、H.pylori 感染者では胃内にいる本菌のウレアーゼによりアンモニアと二酸化炭素が形成される。
二酸化炭素は血液を介して呼気中に排泄され、これを測定することにより、H.pylori の感染を調べる。
主なCampylobacter の性質を示します。
Campylobacter属細菌の性状
他の菌種と性状が異なるところは出題のポイントとなるため、しっかりと覚えましょう。
Campylobacter jejuni
イチゴゼリー状の下痢便
腸炎の他に敗血症や関節炎、髄膜炎を起こすことあり
本菌感染後に神経疾患であるギラン・バレー症候群を続発することあり
馬尿酸分解陽性
Campylobacter coli
C.jejuniに類似するが、馬尿酸分解陰性
ブタが効率に保有し、下痢症や食中毒を起こすが国内での感染は稀
Campylobacter fetus
家畜の流産菌
敗血症、心内膜炎、関節炎、髄膜炎、下痢症などの原因となる
語呂:冷たくても ひたすら 耐える なり (冷たくても:25℃での発育あり ひたすら:フィタス 耐える:耐性 なり:ナリジスク酸に)
これを覚えれば、他の二つも覚えられるはずです!