このBoxでは、Staphylococcus 属、Streptococcus 属、Enterococcus 属についてまとめていきます。
まず、ブドウ球菌とストレプトコッカスの鑑別から☆
図:Staphylococcus 属とStreptococcus 属の鑑別
黄色で色を付けているところが重要な鑑別点となります。
次に、レンサ球菌の鑑別を示します☆
表:Streptococcus属の鑑別
α溶血は、菌の周囲が緑色になる弱い溶血のこと、β溶血は菌の周囲が白くなる強い溶血のこと、Vは、various のことです。
βーバシトラシン陽性 と覚えるのはどうでしょうか?(・・・苦しいかな。。。)
肺炎球菌は馬尿酸分解テストとCAMPテスト以外、化膿レンサ球菌と逆の反応性を示します。
KEY WORDS:
S. aureus:
毒素型食中毒の原因菌の一種。外毒素はエンテロトキシンとよばれる。MRSA (methicillin-resistant Staphylococcus aureus ) による感染が増えている。
S. epidermidis:
カテーテル菌血症の原因菌となる。(皮膚常在菌であるため)
S. pyogenes(化膿レンサ球菌):
本菌による三大疾患は、腎炎、猩紅熱、リウマチ熱である。
S. pneumoniae(肺炎球菌):
大葉性肺炎、髄膜炎、敗血症などの原因となる。
S. agalactiae:
心内膜炎の原因菌となる。
E. faecalis:
6.5% NaCl, 40% 胆汁酸存在下で発育。 VRE( バンコマイシン耐性腸球菌)の存在が問題になっている。
このBox では、Neisseria属、Acinetobacter属についてまとめていきます。
KEY WORDS:
Neisseria gonorrhoeae (淋菌)
淋病、新生児結膜炎、骨盤炎の原因菌。
血液寒天、チョコレート寒天培地に発育、普通寒天培地に発育しない。
ヒトにのみ寄生。性交により感染。常在しない。
ペニシリン耐性菌 (PPNG) も存在する。
コットン性の綿棒は採取に使えない。
マルトースを発酵しない(⇔髄膜炎菌)
Neisseria meningitidis (髄膜炎菌)
飛沫感染にて伝播。
マルトースを発酵する(⇔淋菌)
ここでは、黄色ブドウ球菌に関係に深い食中毒について説明したいと思います。
ちなみに、黄色ブドウ球菌はボツリヌス菌とともに感染型食中毒の原因となります!!!!
みなさんは、火を通さないものを食べたり、古くなったものを食べて胃腸症状を起こしたことがありますか?
実はそれ、食中毒です。
食中毒とは、食品、添加物、器具、または容器包装に含まれたまたは付着した微生物、化学物質、自然毒等を摂取することによって起きる衛生上の危害と定義されます。
これによる死者は多くないのですが、乳幼児、お年寄り、免疫力の弱った人などには危険な症状です。
下に食中毒予防のためのポイントを載せておきます☆