国連食料農業機関(FAO)によると、2017年時点で、世界で消費されている食糧のうち、動物性タンパク源のおよそ17%(タンパク源全体のおよそ7%)を魚が占めており、その消費量は世界的に増加傾向にあります。また、中には20%以上の動物性タンパク源を魚が占めている地域もあり、世界中で魚は食料としての需要が高いことが伺えます。加えて、魚は積極的に貿易が行われ、水産事業が主要な産業でない地域でも多く消費されています。そのため、魚食文化は水辺の地域だけでなく、幅広く世界中に存在していることになります。無数に存在する例の中から、いくつかの魚食文化を紹介してみたいと思います。
参考文献
FAO. ""The State of World Fisheries and Aquaculture 2020. Sustainability in action". Rome. 2020. <https://doi.org/10.4060/ca9229en>. Last Accessed January 14, 2022.
魚の筋肉(身)には必須アミノ酸がバランスよく存在しており、タンパク質として栄養バランスに優れています。また、EPAやDHAなどの高度不飽和脂肪酸も多く含まれています。そのほか、ビタミンD、ビタミンA、タウリン、キチンなどの栄養素も魚種によって高いものがあり、魚は栄養バランスに優れた食料だということが言えます。
参考文献
全国高等学校水産教育研究会, 東京海洋大学, 東海大学, 海洋研究開発機構. 水産と海洋の科学. 東京, 海文堂, 2014, 171p. ISBN9784303114909.