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★美味しいお魚を食べよう! 〜魚食の文化と科学〜: 魚臭さを消すには

お魚について知ることで、より美味しくお魚を食べてもらうことを目的としたガイドです。

生臭さを消したい時は

魚料理が苦手な人の多くが、「生臭さが苦手」だと言います。食べ物の好き嫌いは人それぞれですから問題ないとして、この「生臭さ」は魚が好きでも気になる時はあります。実は私も「生臭い」魚料理は苦手で、食べられないことはありませんがあまり箸がすすみません。このページでは、魚の生臭さの原因と、その対策について触れてみようと思います。

まず初めに、魚の不快だとされる臭いの原因についてです。食品の香りというのは、複数の風味成分が複合的に味蕾と鼻腔の受容体を刺激することで脳に伝わります。どのような刺激が脳に入るかによって、不快だったり、美味しく感じたりといった違いがでます。

魚の「生臭さ」の原因とされるものの一つに、トリメチルアミンという物質があります。トリメチルアミンは揮発しやすい成分で、白身魚で特に強く感じられます。アルカリ性のトリメチルアミンは、酸性のもの(レモン汁など)と調理することで中和され臭いの減少が期待できます。また、脂肪分が多い魚の脂質酸化による不飽和カルボニル化合物なども不快臭の一つとなりがちです。実際にはこの他にも様々な化合物がそれぞれの科学的な条件下で不快臭を放ちますが、それらの成分のいくつかは、魚の味を特徴づける個性であったり、濃度次第では好まれる風味になるものもあります。全ての臭いを一網打尽に対策することは不可能であり、むしろそのようなことができるとすれば、魚種ごとの個性も感じられない魚の身になってしまうでしょう。

それでは、実際にキッチンで行える対策としていくつかの方法を挙げてみようと思います。

大まかにはこのような方法があります。

1. 魚を洗う

2. 血を落とす

3. 漬ける

4. 薬味を使う(ごまかす)

5. スパイスを使う(ごまかす)

魚を洗う

買ってきた魚(切り身)を調理する前に、さっと水道水で洗い、キッチンペーパーなどで水気を吸い取る方法があります。これだけで、表面の菌をある程度除去できるだけでなく、臭いの原因となる物質を減少させられるので臭みの除去に有効です。先述したトリメチルアミンも水溶性のため、簡単に洗うことでよく落とせます。また、塩水で洗ったりする方法もありますが、腸炎ビブリオなどの好塩性細菌の繁殖を促すなど食中毒の危険性もありますので、個人的にはあまりおすすめはしません。行う場合は、温度管理や時間にも注意して行いましょう。詳しい方法を書いた料理用のウェブサイトが多く存在していると思われますので、そちらを参考にしてください。

また、魚を洗う際には、短時間で行いしっかりと水気を吸い取ることで魚の身がブヨブヨに水っぽくなることを防げます。

血を落とす

魚の血液は酸化が早く、それによる不快臭が発生します。魚を捌く際に血液がなるべく身に付着しないよう注意し、血液を水で素早く洗い流すことで防げます。衛生面でも、捌く際に血液が付着する段階で使った調理器具は、生食用に身を切り分ける前に一度しっかり洗った方がいいでしょう。釣り上げた魚などであれば、「血抜き」を行うのも有効です。

漬ける

漬けると一言に言っても、油に漬ける、塩に漬ける、酢に漬けるなど幅広い方法があります。漬けることによって、風味を浸透させ不快臭をマスクしたり、表面を油などでコーティングすることで不快臭の発生を減少させることができます。また、漬けることで通常とは違う環境で魚の分解が進むため、化学的変化の違いが風味を変えます。

薬味を使う・スパイスを使う

薬味やスパイスの持つ香気成分は、魚の不快臭をごまかすことができます。薬味としてはわさび、大葉、唐辛子、ニンニクなどが代表的なものとして用いられます。一見、「ごまかす」というのは解決策に感じられないかもしれませんが、人間の味覚(嗅覚)から感じられる刺激をコントロールするという意味では、かなり有効な手段です。ぜひ魚とマッチするお気に入りの薬味を見つけてみてください。

薬味・スパイス・ハーブなどに含まれる香気成分や風味の種類には、油によく溶ける脂溶性、水によく溶ける水溶性、空気中に出やすい揮発性などがあります。それぞれの風味の特性を考慮して調理方法に合った薬味を選ぶことで、その効果を最大限引き出すことができるでしょう。

一口に薬味といっても、さまざまな種類がある。

写真はキジハタの刺身を紅葉おろしとポン酢で食べている図。

キジハタは臭みの無い白身なので、臭みを消す必要はなく、

よりさっぱりと味わう方法として薬味を使用した。