僕は医学部ではないため詳しくはありませんが、
僕たちが風邪を引いたときに、病院に行って受ける診察は「西洋医学」にのっとられている場合がほとんどです。
お医者さんからは、解熱剤や咳止め、抗生物質などを処方されますが、これらの薬も、実は「西洋医学」の治療方針に準じた効き目を示します。
このように現代、日本に住む僕たちの身の回りにある医学薬学は
「西洋」的な概念が主です。
しかし、
一方で「東洋医学」と呼ばれる「西洋医学」と対をなす医学もあります
これら2つは診察や治療法などで、それぞれ特徴的な違いを持っています。
次頁でそれらの違いをざっくり見てみましょう
現代の医学が発達する以前からも医療は行われており、「伝統医学」と呼ばれます。
とくに主流だった3つをまとめて「三大伝統医学」と言います。
これらはどんな考えで治療を行っていたのか?
漢方医学に入る前に、少し覗いてみましょう。
①ユナニ医学
ギリシャ医学が起源の、アラブ・イスラーム地方の医学です
「Yunani」とは「ギリシャの」という意味を持ちます。まんまです。
基本的な考えは
「人間の体内には4種類の体液があり、そのバランスが保たれる限り心身は健康」
というもので、「体液病理説」と呼ばれます。
よって、尿や便や血が診断の材料になりがちでした。
治療は、生活習慣の見直しと生薬の服用、体をマッサージのようにこする身体摩擦法の他
音楽療法やデンキウナギを使った電気療法などもあったそうです。
②アユールヴェーダ
インドの古典的な医学を指します。
「アユース(生命)」と「ヴェーダ(知識)」の複合語です。
基本的な考えは
「心と身体の他に行動や環境を含めた全体のバランスの調和が健康には大事」
というもので、このような考え方は「全体観」と言います。
病気になってからなにかするよりも、病気にならない身体作りを重要視しており
生活指導などの側面も強いそうです。
病気になってしまった場合は、病因要素(体液や老廃物)を排泄する療法などがとられます。
③中医学
中国地域に伝わる医学を指します。
こちらは、今回紹介します「漢方(東洋)医学」の源流であり、漢方医学の親分的立ち位置です。
基本概念などの多くは漢方医学と共通しているため、次頁から紹介していきます。