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触れてみよう!漢方医学と漢方薬: からだがだるい

名前くらいは聞いたことがある「漢方」、一体ナニモノでしょう。 実は僕たちの日常をよりよくするポテンシャルを秘める「漢方」について、その背景も踏まえてご紹介いたします!

倦怠感

 

主に月曜の朝に悩まされる未病になります。

 
その他にも、疲れが取れない時に襲われがちですが、つまるところ様々なものに対する「疲労」が原因なのは明らかです。

「疲れ」は、どのように解釈されてどのように対処されるのかを見てみましょう

 

 

西洋医学では

 

【アリナミン(武田薬品)】

 

「体が、だるおも…」となったときはアリナミンでしょう。

疲労感の改善に飲まれる飲料or錠剤です。

 

一般に疲労感の主な原因のひとつに、ビタミンB1の不足 が挙げられます。

ビタミンB1は体内でエネルギーを生産する回路に必要不可欠なメンツですが、それが不足するため、エネルギー産生効率が下がり、文字通り 「エネルギー不足=疲労感やイライラ」 が引き起こされます。

ということで、ビタミンB1を補給すれば良いのですが、

ビタミンB1は水溶性で、体内の行きたいところに着くまでで溶けてしまう、効率の悪い弱点があります。

 

アリナミンの中に含まれる、その名も アリナミンF(フルスルチアミン) は、吸収されにくいビタミンB1の弱点を克服しています。すなわち、体内を溶けにくい状態で通過し、目的地に着いた後で、ビタミンB1に変化して仕事をこなす

という、変幻自在に障壁をくぐり抜ける忍者のように非常によくできた物質です。

これのおかげで、アリナミンを飲むとビタミンB1を効率よく補給することができます。

  

漢方医学では

 

漢方医学では、気・血・水どれにおける異常も「疲労感」に繋がりうると考えられています。

の異常は、 全身の気が足りないor巡りが悪い(=まさに「元気が無い」)ことを指します。

の異常は、血の巡りが悪くなり、肩こりや頭痛も引き起こします。

の異常は、頻尿や動悸息切れをもたらします。

 

これらの原因には、それぞれ五臓の中の脾・胃・腎の働きが弱まっていることが挙げられます。

これに対しては、気を補給する「補気剤」

血不足に対応し十分に循環させる「補血剤」

腎機能改善に向けた「補腎剤」が主に処方されます。

 

四診 によりどこの働きが弱いのかを見極め、それぞれに応じた漢方薬が処方されます。

 

の機能が低下している症状(胃もたれ・ゆるい便)があれば、

胃腸の働きを良くし、水の巡りを正す六君子湯(リックンシトウ)】(=補気剤)等が選ばれます。

機能が低下している症状(食欲不振など)が伴っていると、

脾とともに胃腸の機能を改善する加味帰脾湯(カミキヒトウ)】(=補血剤)等が選択されます。

機能が低下している症状(頻尿など)があると、

腎機能に作用する八味地黄丸(ハチミジオウガン)】(=補腎剤)等が選ばれます。