読めそうで読めない。 割り箸の袋、蕎麦屋の暖簾、筑紫もちの包み紙… 現代では演出として書かれることが多い「くずし字」ですが、かつては現役の文字として読み書きされていました。 仮名文字が生まれた古代から幕末明治に至るまで、連綿と書かれ続けたくずし字の資料は、今でも多数保存されています。 九州大学も多分に漏れず、貴重資料をはじめ多数の古典籍・歴史資料を保管しています。 近代以前の文学や歴史、日本の文化を理解するためには、くずし字は避けて通ることはできません... ...そんなしかつめらしい話でなくても、くずし字が読めたら楽しいことはたくさんあります。 風光明媚な観光地に立つ石碑、神社仏閣の扁額や掛け軸、浮世絵の横に書かれているアレ。 くずし字が読めれば、今まで読めそうで読めなかったあれやこれが見渡せます。 このガイドでは、九州大学が所蔵・保管する資料を眺めながら、そんな「くずし字」の世界へ皆様をご案内いたします。 |
本ガイドでは、くずし字に興味はあるがまだ読めない人を対象に、
以上三点を目標に、情報を提供します。
全体の構成は、目次をご覧ください。
【目次】
クイズを通して、くずし字の基礎知識を学びます。
「読めそうで読めない」感じはどこから来るのか。
くずし字を学ぶポイントなども解説しています。
くずし字の基本が身についた人向け。
九大が所蔵する資料の画像を見ながら、くずし字の解読に挑戦してみましょう。
書かれる資料の種類によって、くずし字の読みやすさは大きく変わります。
くずし字の観点から古い資料を眺めてみましょう。
多くの学術機関が資料のデジタル化を進めています。
オンラインで読める古典籍の情報を紹介します。
ICT技術の波はくずし字の世界にも押し寄せています。
くずし字をめぐるテクノロジーの動向を紹介します。