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九コレで学ぶ「くずし字」の世界: 手習いその一 「機巧図彙」

古い時代の資料に書かれた、読めそうで読めない「くずし字」。九大コレクション(九コレ)で九大所蔵の資料を眺めながら、「くずし字」の世界に触れてみましょう。

機巧図彙 より

※画像をクリックすると拡大します

【解説】

 はじめは、寛政八年(一七九六)に出版された『機巧図彙』(きこうずい)からの抜粋です。

『機巧図彙』は「からくりずい」とも読み、からくり仕掛けを解説した図解書です。材料、寸法、組み立て方、仕上げまで、絵入りで詳細に解説され、実際にからくりを作成できるように書かれています。江戸時代でも他に類例の少ない、珍しい内容の書物です。

画像で示したのは、からくり人形「五段返り」の部品の解説です。
「股は…」で始まる一節。いったいどのようにしてこの部品を作るのでしょうか。
図も参考にしながら
読んでみましょう。

なお、九大コレクションでは、首巻・上巻・下巻の全てを見ることができます。
首巻の画像はこちらをクリック。

翻字 答え

ここがポイント

  • ごとく:「こと」は画像のように一続きで書くことがしばしばあります。濁点の位置が微妙ですが、前後の流れから「ごとく」と読むのが穏当でしょう。
  • :頻繁に登場します。画像では比較的もとの文字に近い形ですが、くずし方がきつく「共」や「之」などに見えることもあります。
  • :単体で見ると読みづらいですが、図にも「心棒」とあるのがヒントになります。くずし字の資料では、このように他の箇所を参照しながら読み進めると上手くいくことも多いです。
  • :現在でいう「後」です。文中に出てくる「先」は「まづ」と読ませ、「其后」は「そのあと」とでも読むのでしょう。現在ではあまり使わない漢字にも、気を配る必要があります。
  • :字母は「多」です。こちらも頻繁に登場する変体仮名です。