Cuter本棚～九大図書館で読めるオススメの一冊～: 選書ツアー2019医学

本キャンパスに通う学生の大半は、人前でプレゼンテーションをする機会が多いかと思います。プレゼンにあたって、きっとPowerPointなどで資料を作成するでしょうが、そのスライド、何を参考にレイアウトを考えましたか？先輩から引き継いだスライドでしょうか。学会で見たもののリスペクトでしょうか。それとも初めからあったスライドデザインでしょうか。本書を読み、なんとなくFigと説明を乗っけて、自分の好きな色を添えただけのフィーリングスライドから脱却しましょう。

薬価改定が2年に1度から毎年となり、遠隔医療の地盤が築かれ、AIが進出し、医療ベンチャーが頭角を現し…近年の医薬品業界の変遷っぷりは枚挙にいとまがありません。これらの情報を追いかけるのに、インターネットは大変有用ですが、本書は2019年の最新情報をほどよく網羅してありますので、こちらも大変オススメです。「医薬品業界」の他、「薬局業界」「病院業界」のシリーズも取り揃えてありますので、企業研究に是非お役立てください。

「偽薬（≒プラセボ）」の可能性を追いかけ、プラセボ専門の製薬企業を立ち上げた著者による一冊です。偽薬には、「気持ち次第の薬」「試験における比較薬」で単に終わらない可能性があります。その根拠を歴史的背景から紐解き、著者自身の偽薬に対する思いや、社会的な課題解決も視野に入れた将来展望が、後半にアツく盛り込まれています。医療現場では否定しきれない「人の為に偽る」場面は、医薬品そのものにもあるという「希望」を、本書で是非感じてください。

医療の上で、当事者でありチームの中心にいる患者さんとのコミュニケーションを避けないわけにはいきません。いわゆる「コミュ力」は知識・知見とは区別されがちな技術であり、経験から育まれていくものでしょう。ただ、患者さんは決して壁打ちの壁ではありません。目の前の患者さんに最善の医療を提供するなら最善のコミュニケーションで遂行したい。ではあらかじめ学べる教材はどんなものがあるでしょう。精神科医の小山先生がセオリーを10にまとめてくださった本書はその一つだと思います。

研究者が安心して読める唯一の筋トレ本です。科学雑誌に掲載されている参考文献に基づき、科学的に正しい筋トレ、食事、サプリメント、筋トレの続け方について分かり易く解説されています。流石、医学博士が執筆した本だと感銘を受けます。本書を読まなければ筋トレ科学のパラダイムシフトについて来れやしない。色白貧弱な理系のイメージが覆る日は近い。

Natureは創刊から30年も赤字だった。現在の権威あるイメージからは到底考えられない歴史が科学雑誌Natureには刻まれていました。実は、Natureは創刊当初から日本に興味を抱いていたようで、日本人、地理、宗教、芸術、皇室について記事が掲載されています。科学雑誌の王様Natureの歴史を理解することで研究者としての教養が身につくでしょう。

不平不満はポイズンだ！弱い自分に負けないために、松岡修造が贈る８３のありがたい言葉。実は消極的で内気な人間だという松岡修造さんが、如何にして世間のイメージする松岡修造になったのか、ポジティブに自分を鼓舞し高めていく言葉たちを追っていくと分かるはず。ポジティブに人生を強く生きるための処方箋です。

「なんか怪しい」この感覚が大事です。最新の健康情報は何も信じなくてよい！デトックス、コラーゲン、酵素、水素水、反ワクチン。流行に敏感でなくとも一度は耳にしたことがある言葉たち。ニセ医学バスターである医師が執筆した、巷に溢れるニセ医学を成敗する1冊。なんか怪しいという疑念が全て解決します。