Cuter本棚～九大図書館で読めるオススメの一冊～: 新人Cuterのおすすめ本

ペルソナとは違う独自の「分人」論。真のindividual。今まで抱いていた不安がなくなるような1冊です。「ここは今から倫理です」読者の方、ぜひ手に取ってみてください。

2020年、現役司法修習生によるメフィスト賞受賞作として大きな話題を呼んだ一冊。森博嗣に憧れた著者による、法的トリックが見どころの一つです。法学部の方、ぜひどうぞ。

20世紀ドイツ最大の作家トーマス・マンの代表作であり、主人公の成長や自己形成を描く教養小説の傑作。
日本では三島由紀夫や大江健三郎などのマンと同時代の作家だけではなく、
村上春樹や平野啓一郎などの現在の作家にも強い影響を与えた作品。

ドイツ・ヴァイマール共和国を代表する作家ハインリヒ・マンによる教養小説の傑作であり、作家の進歩主義的思想の文学的結実。
両宗派の寛容を謳ったナントの勅令によって宗教戦争を終結させ、荒廃した王国を復興した「フランス史上最も民衆に愛された王」アンリ四世、
自身と同じ名前を持つ彼の波乱万丈な一生を人間愛、精神と行為の統合といった作家の文学的テーマを集大成させて描く。

生物学の初学者向けの本は巷にたくさん溢れていますが、僕のおすすめはこちらです。王道だからか図書館の蔵書もたくさんあります。この本はアメリカで出版されている生物学の教科書の日本語版なのですが、教科書というよりも物語、すなわち、登場人物(歴史上の生物学研究者)が生物学の難問を解き明かす過程のショートショートを読んでいるような感覚で生物学を学ぶことができます。図も豊富なので理解もさして難しくないです。１点だけ注意したいことは、分量が膨大なので初学者の方は一回目で全部を理解しようと躍起にならないことです。最初は欲張らず生物学の全体の流れを掴むことに注力しましょう。
改訂版では生物学の進歩を反映してiPS細胞やCRISPR/Cas9などが追加されたらしいです。

数学アレルギーとタイガースファン必見！身の回りに溢れる数字や授業ででてくる嫌いな数式が，本を読んだらどこか愛らしい数字に生まれ変わるかも？読書初心者でもすらすら読める，心温まるおすすめの一冊です。

自己啓発本、ビジネス本が好きでない方にも是非一度は読んでいただきたい本です。
これから寿命の長期化に向けて、60～70歳で定年、引退ではなくその後の人生について、これからの人生設計について考えるいい機会となると思います。

これからエネルギー開発に携わる人は絶対に、そうじゃない人にもぜひ知っていてほしい最近注目されている技術について、かなりわかりやすくコンパクトにまとめられた1冊です。

歴史と歴史学の違い、歴史学って実際なにやってるんだろう、という疑問に答えてくれます。歴史は暗記ばかりで面白みがないor苦手だという人にも、もちろん歴史学を専攻する人にもおすすめです。

レポートの「書き方」を扱う新書は数多くありますが、本書はレポートを書く前段階の「参考文献の探し方（自力で）」を、図書館の機能・利用方法とともに教えてくれるものです。最新のインターネット検索に関してはぜひCuterに聞いてください。

生物に関する現象は、①「どのような機能をもつのか」、②「どのような仕組みで起こるのか」、③「どのように発達するのか」、④「どのように進化してきたのか」、という4つの視点から迫ることができます。

今から約80年前、数年間家から出られない生活を送りそれを日記に書いた少女がいました。10代とは思えない、知性と文才に溢れる文章で、彼女が苦難の中でどう生きたいと願っていたのかが瑞々しくそして力強く綴ってあります。倦怠感をぶっとばし、強く生きようという気持ちになれます。

「平穏無事なくらしにめぐまれている者にとっては思い浮かべることさえむつかしいかも知れないが、世のなかには、毎朝目がさめるとその目ざめるということがおそろしくてたまらないひとがあちこちにいる」――この一文から始まる本書では、「生きがい」をめぐって、多様な人々の実例を参照しつつ、著者の思索が展開されます。精神科医として、苦悩や悲痛を抱えながらも喜びや希望を見出してゆく人々に寄り添い、深いまなざしをもって人間をみつめ続けた著者の紡ぎ出す言葉には、独特の「あたたかさ」を感じます。疲れたときには本書を手に取り、その「あたたかさ」に触れてみてはいかがでしょうか。

「こころ」とはいったい何であり、どのようにして形成されるのでしょうか。この哲学的な問いかけに対して、解剖学者にして思想家としても名高い著者は、小宇宙としての内臓に着目しながら迫ってゆきます。著者によると、人体を構成する内臓系と体壁系のうち、とりわけ内臓系の奥深くには、宇宙のメカニズムが最も純粋なかたちで宿されており、内臓の復興がそのまま心情の涵養につながるといいます。内臓から「こころ」を見ることは、「こころ」の新たな側面に触れるきっかけとなるかもしれません。