Cuter本棚～九大図書館で読めるオススメの一冊～: 理系Cuterおすすめの本(2025)

アメリカやロシア、中国など日本人にとって馴染み深い国々がどのような思惑で国際社会に対し、どのように影響力を発揮しようとしているのかを「地政学的」な視点から解説している本です。

ロータリー式掘削はスピンドル式掘削とは異なり石油や天然ガスの開発に最適とされる掘削方式です。この本には石油開発に用いられるロータリー式掘削に関するすべての知識が詰まっており、将来石油開発業界を志す人にはお勧めの本です。

フィンランドの首都ヘルシンキで「かもめ食堂」という食堂を営む日本人女性の物語です。これまでの人生経験や言語、国籍が違う人同士でもつながりを持つことができる素晴らしさを教えてくれる本です。理系図書館の3FAVコーナーにこの本を原作とした映画も収蔵されており、映画も原作と同じく高い評価を得ているのでお勧めです。

スタンリー・キューブリック監督の傑作映画「シャイニング」の原作となった「ホラーの帝王」スティーヴン・キングの著書です。冬季は閉鎖されるホテルの管理人として家族ともどもホテルにやってきた主人公一行が、ホテル内に住み着く亡霊に翻弄されてしまうというあらすじです。西欧ホラーはジャンプスケアが多い一方、日本ホラーは雰囲気で怖がらせる手法が主流です。しかしシャイニングは映画小説共に日本ホラーの雰囲気と似ておりじわじわと迫りくる恐怖感や気持ちの悪さが楽しめます。

冒頭で大手広告代理店の最終選考に残った8人の就活生は面接官より、これから政府チームとレジスタンスチームの4人ずつに分かれて仮想国家の国民を戦争へ導くか回避するかを広告や宣伝という手法で競うゲームをするよう告げられるというあらすじです。現在TVや新聞は衰退したオールドメディアとしてSNSで揶揄されていますが、日常生活にあふれる広告もメディア以上に大きな影響力を有しており、様々な思惑が飛び交う現代社会において正しい情報を得るとは何かをもう一度考えさせられるような作品になっています。

本書は、物体検出や生成的敵対ネットワーク（GAN）、オートエンコーダーを中心に、ディープラーニングの応用技術を幅広く学べる一冊です。画像処理の基礎から、PyTorchやTensorFlow 2を活用した実装までを丁寧に解説しており、初心者から中級者までの読者に適していると思います。理論だけでなく、実際のコード例やプロジェクトを通じて応用力を磨くことができるのがポイントかなと思います。

2009年頃、証券市場が分散化し、多数の取引所が次々と登場する中、投資家たちは奇妙な問題に直面するようになった。証券取引の画面に映る理想的な売値や買値が、いざ取引をしようとした瞬間に消えてしまう。そして、その代わりに提示されるのは、より不利な価格。やがて浮かび上がったのは、取引所間でのわずかな時間差を利用して利益をかすめ取る超高速取引業者たちの存在だった。彼らは、ミリ秒単位で注文を先回りすることで巨額の利益を上げていたのだ。
個人投資家を犠牲にして膨れ上がる金融システムの闇を明らかにしたノンフィクション。

小説家・翻訳家として有名な村上春樹さんのエッセイ集。あまり大きな声では言えませんが、私は村上春樹さんの小説が苦手です。。。ミステリー等と比べると、なんというか、表現が繊細で緻密な分少し疲れてしまったり、読後すっきりしない結末だなと思ったりすることが多くて。ですがエッセイは良い意味で普通で、読みやすく、親近感すら覚えます。「村上春樹」に挑戦してみたいけれど、ちょっと敷居が高いな、、と思っているそこのあなた、エッセイから入ってみるのはいかがでしょう？

六本木ヒルズをつくり上げた「森ビル」の元社長が書いた都市づくりに関する1冊。将来まちづくりの仕事に携わりたいなと思って就職活動をしていた際に出会った本です。地権者交渉からタウンマネジメントまで、失敗も成功も記されていて、まちづくりに関わる人々の想いや、どういう考えのもとどのように都市づくりにアプローチしてきたのか、１つの会社の歩みを知ることが出来ます。

カラビヤウ多様体にその名前を残し、超弦理論にも大きな影響を与えた数学者の新著です。ニュートンによる万有引力の発見、アインシュタインの「天才的な閃き」による相対性理論の提唱、そしてその向こうの統一理論の探究に至るまで、数学という土台のもとにいかに重力理論が発展してきたのかを概観することができます。末尾に収録されている「幾何学への讃歌」だけでもぜひご一読ください。

「我々のいる現実では、起こりうることは必ず起こるのか？」、これは本著の前書きに記載されている言葉であり、現在理論物理学者が対峙している重要な問いかけの一つです。マルチバースモデルとは、その名の通り宇宙がたくさん存在するような理論を指します。本著は一見突飛にも思えるこの理論に焦点を当て、その歴史的背景と物理学者の発想を丁寧に解きほぐしてくれる一冊です。マルチバースの概念を特集した本は数あれど、その背景をここまで丁寧に解説した本は非常に貴重だと思います。

これは本当に一般書なのかと、衝撃を受けた一冊です。本著は古典力学に重きを置き、時間や空間、一般相対論に基づく重力の描像等を取り扱っています。同様のテーマの数あれど、本著ほど数学的な理論を誤魔化しなく解説している本は稀有だと思います。ショーン・キャロルのブログと併せてご一読いただきたい一冊です。

「The Biggest Ideas in the Universe」シリーズの続刊です。前作が古典論に焦点を当てたものであったのに対し、本作では物理における「量子」の概念を解説しています。大概こう言った本では量子論特有の不確定性や、最近のトピックとしては量子もつれ等を取り上げていることが多いのですが、本著はシュレディンガー方程式から、理論物理における「場」の概念、さらには非常に専門的なゲージ原理に至るまで一切の妥協なく解説しています。もはや教科書とすら見間違えるレベル感です。しかし、ショーン・キャロルの軽快な語り口によって、非常に楽しく読み進めることができます。物理に関するCute.Guideをいくつか執筆してきた身として、これほど気持ち良く敗北感を覚えたことはありません。

本書は、物理学と機械学習が交わる新しい学問「学習物理学」入門書です。物理学の基礎法則をAIでモデル化するアイデアや、AI技術の背後にある物理的原理を、初心者にも理解しやすい形で解説しています。学部2年生程度の数学・物理の知識で読める内容ながら、物理やAIの未来に触れることのできる刺激的な一冊です。物理を学ぶ学生はもちろん、工学や情報科学、AIに興味のある方にもおすすめです。

本書は弦理論の創始者の一人であり、ホログラフィック原理の共同発案者でもあるサスキンドによる、ホログラフィク原理の入門書です。本書ではシュワルツシルトブラックホールや量子情報関連の内容から始まり、本題であるホログラフィーについて図を多く用いながら解説しています。全体的にコンパクトながら丁寧に説明されており、ホログラフィック原理に興味がある方にはぜひ読んでいただきたい一冊です。

本書は素粒子標準模型に至るまでの道筋を丁寧に解説した素粒子物理学の入門書です。必要なテンソル解析、群論、場の量子論についても補足があり、この一冊で標準模型までを一通り学ぶことができます。また演習問題や発展的な内容も充実していて、素粒子物理学を学ぶ全ての人におすすめの一冊です。

皆さんは自分の好きなことの魅力を伝えることは出来ますか？趣味や推しなどを布教しようとしたときにどこから説明するか、どうやったら自分の感想を言葉にできるのかを教えてくれる一冊です。
実際に話の中で伝えたい時だけでなく、Cute Guidesなどの文章として魅力を伝えたい時にも重宝する本になります。

コード理論は、音楽を分析するうえで欠かせない理論になります。曲の雰囲気やこの後の展開といった曲ごとの色を提示します。この本では、いわゆる古典的なコード進行から、現代のポップな曲、難解な曲たちにもちいられるコードを多く掲載するとともに、そのコードの理論、本質的な部分を知ることができます。

MATLABは計算能力、特に行列計算が非常に優れたプログラミング言語です。直感的にわかりやすく、PythonやC言語等の様々な言語と連携されていることも特徴の一つです。また、ヘルプページが充実しておりプログラミング初心者でも安心して利用できます。九州大学は、MATLABとライセンス契約を行っているため無料でtoolboxのアドインも利用できます。これらを駆使すると、比較的簡単に機械学習を行えます。この本とともに、初めてのプログラミングを行ってみてください。
（※九大のライセンス契約は2025年末までです）

男子が一度はやってみようと思うことである筋トレ。それを日体大の先生が図を用いながら解説する本です。今、自分がどこの筋肉を動かしているのか、どこを鍛えているかを意識することで、より効率的で効果的な筋トレを行えるようになります。機械やダンベルを使ったトレーニングはもちろん、それらを用いない自重トレーニングも掲載されています。

紅茶と一口に言っても、その産地やフレーバーによって種類は数えきれないほどあります。この本では、それぞれの紅茶に適した淹れ方や楽しみ方を丁寧に紹介しています。知識を深めることで、ティータイムがより特別なひとときになることでしょう。あなたも、お気に入りの一杯を見つけてみませんか？

4月から新生活を始める皆さんに読んでほしい一冊です。社会人になると、社会保険や税金など学生の時はあまり意識してなかった支出が増えてきます。保険や税金の仕組みにはわかりにくい部分も多々あり、理解していないと損をしてしまうことも多いです。社会人になる前にこの本を読んで、お金の知識を身につけませんか？

生物の免疫は、宿主である生物と病原体との何世代にもわたる攻防によって進化してきた。それは我々人類も例外ではなくあてはまり、ヒトの免疫にはこれまで人類が進化の過程で経験してきた病や生活習慣といったものが、免疫に関連する遺伝子という形でその名残を残している。現代では自己免疫疾患やアレルギーについての理解が進んできたが、その原因については未だ不明なものも多い。本書は、そのような現代のヒトの免疫疾患を遺伝子と歴史に照らし合わせることで理解を深めることができる、「ヒトのための免疫物語」である。

生物は本能的に「痛み」を忌避する。痛みとはさまざまな要因で神経からの伝達物質を脳で感知することで知覚できるが、その種類もさまざまである。また、複雑なことに、痛みとの付き合い方や自覚する痛みも種や個体によって違いがある。この「痛みの複雑性」について、分野横断的かつ科学的なアプローチで分析していくこの本は、我々が普段恐れている「痛み」について多角的に学ぶことのできる一冊である。

本書は、植物の虫こぶ（ゴール）に生息する昆虫の生態を詳しく解説した一冊です。昆虫がどのようにして虫こぶを作り、その中でどのように成長・生活するのかを、生物学的な観点から探ります。また、虫こぶを利用する捕食者や寄生者、共生する生物との複雑な関係についても紹介しており、豊富な写真やイラストを交えながら、昆虫と植物の不思議な共生の世界を分かりやすく解説しています。昆虫学や植物生態学に興味のある方はもちろん、自然観察が好きな方にもおすすめの一冊です。

この本ではハエ目に属する、いわゆるハエ、アブ、カ、ガガンボとなど呼ばれる仲間を紹介します。ハエ目には日本で知られているだけでも7600種以上があり、さらに新種候補もたくさんいます。本書ではそんなハエたちの多彩な姿を見ることができます。皆さんの周りにいるハエがどんな生態を持っているのか、是非探してみてください！

本書は、医師の視点からサウナの健康効果を科学的に解説した一冊です。サウナがもたらす自律神経の調整、ストレス軽減、集中力向上、睡眠の質改善などのメリットを、最新の医学的エビデンスをもとに紹介しています。また、サウナの正しい入り方や効果を最大限に引き出す方法についても詳しく解説されています。忙しいビジネスパーソンや健康を意識する方に向けて、心と体を「ととのえる」ための実践的な知識が詰まった一冊となっています。

本書には、最近サウナに興味を持ち始めた方に向けたサウナの効果を最大化するための方法から、熟練サウナーの方に向けた「ととのう」を極めるかなりマニアックな方法まで、幅広いサウナの楽しみ方が紹介されています。
あなたがまだ知らないサウナの可能性を教えてくれる一冊です。

本書の著者である順天堂大学医学部教授、小林弘幸氏が5年間のサウナ生活で確信したこと、それは「サウナとは血管の筋トレである」ということだった。
本書は自律神経の名医が教える最強の「サウナのトリセツ」となっています。
皆さんも医学的に正しいサウナの入り方を知り、心と体を整えてみませんか？