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アーカイブ情報あれこれ: 推薦図書

Max Weber

→客観性とは何か、理念型→学問の客観性・方法論を追及
→自然科学と社会科学の相違点

 『職業としての学問』(プラトンの比喩)の中で示されている真理への懐疑は、社会科学や歴史学を学ぶ若い研究者は深く考えておく必要がある。この問題意識は夏目漱石も持っていた。「真理」を巡る、ウェーバーとヤスパースの見解の相違点、またシュンペーターとの論争(蜘蛛の巣論争)は若い研究者は向き合うべき問題である。

Richard Hofstadter

Michael Oakeshott

→経験・知識とは何かを問う。ホッブズを現代に蘇らせた政治学者。ホッブズをどのように読むか人によって違うであろうが、僕は人間味に溢れた人道主義者と思う。「政治教育」は英文で読まれたい。オークショットの金字塔である。ホッブズの論理的な思考力、論理的な展開力をぜひ堪能していただきたい。古典『リバイアサン』は名著である。ボッブズの論理的な思考力と構想力もまた素晴らしい。

汪兆銘

政治家とは思えない鋭い分析で中国という国を分析している。中国の現状をどのようにとらえているのか、彼の幅広い西洋の政治・歴史への薀蓄からえぐり出している。孫文の高弟であったことが理解できる。

『中国の諸問題と其解決』(昭和14年、日本青年外交協会出版部)

 

 義理の弟陳昌祖(4番目の姉が陳璧君で、汪兆銘の妻である。)の回想録も掲げておこう。生き生きとした回顧録である。汪兆銘の親族でなければ書けない事実が書かれている。ドイツ、フランスへの留学、陳璧君のこと、汪兆銘のこと、中国の歴史、中国の習慣や教育など、当時の中国の様々な面の理解に役立つ。

陳昌祖 『陳昌祖回想録 汪精衛との日々』(下田貴美子訳、羊亭社、2014年)

 

汪兆銘には「汪偽」「傀儡」「漢奸」というレッテルが張られている。蒋介石の国民党、中国共産党の歴史書では、「漢奸」という極めて低い評価であるので、そのような本も読むと、当時の理解に役立つ。

 

写真

小野沢敏編著『小野沢一徳写真帖 足尾銅山』

すばらしい写真に的確な解説が付されている。ぜひ「小野沢一徳」の続編をお願いしたい。また「小野沢嶺」の写真集もお願いしたい。

 一度この写真集を手に取り、明治時代の息吹を感じとっていただきたい。小生は山本作兵衛の絵に初めて出会ったときの感動と同じ感動を小野沢一徳の写真(キャプションの素晴らしさも)から受けた。

 孫の小野沢敏氏の祖父の写真へのキャプションはすばらしく、キャプションの大切さも示している。すばらしいキャプションを読み、若い大学院生には写真集によくあるプロパガンダキャプションを射貫く目を養ってほしい。

 

 

 

David Riesman

→アメリカ人の特徴を、愛着を持ち描く。深い洞察力で日米を比較。『個人主義の再検討』に所収された「ユダヤ人の戦闘的・・・」(The "Militant" Fight Against Anti-Semitism)

は若い大学院生には必読の論文である。この論文は英文で読まれたい。くだらない正義感に犯され、人生を台無しにしないためにも、一読すべき論文である。『日本日記』はすばらしい。ぜひ精読されたい。日本とアメリカをこれほど鮮やかに比較した考察はないであろう。小生のアメリカ理解はリースマンにはじまりリースマンに終わる。リースマンを読んでおけば、アメリカの一流の研究者と互角以上に渡り合える。一流の研究者との信頼が自然と醸成される。『現代文明論』に収められたアメリカ外交への考察は、今でも新しさを失わない。リースマンはアメリカに愛着を持ち、批判している。愛着を持ち、批判精神を失わないことの大切さを学ぶことができる。

 米国を理解するのに有益な著書は、Samuel Lubellの著書がある。日本語の翻訳は有賀貞訳の『白人と黒人 アメリカの試練』(福村出版、1978)がある。Black Lives Matter運動の一環の旗の問題、南軍の軍人の銅像撤去問題などの解決の難しさがアメリカ政治の底流にあることがわかる。米国の理解には必読の名著である。細かいことよりも全体の流れをつかむことが大切。Samuel Lubellの代表的著書は下記の通り。

The Future of American Politics(1952 )

The Hidden Crisis in American Politics(1970)

 

夏目漱石

→思索が深い。輪廓という概念は理念型とよく似ている。主観、客観という問題意識もウェーバーも同じである。論理的な文章である。